音楽監督からのご挨拶

 30年間の海外生活に終止符を打ち、2019年に日本に帰国と同時に創立20周年を迎えたばかりのリシュモア音楽院の音楽監督に就任しました。幼い頃から欧米で学んだ知識、歴史的なピアニスト達から受け継いだ伝統、何十年も世界のステージで活動してきた経験などを生かし、当学院の素晴らしい教師陣の一員として弾く人の可能性を見つけ、より多くの人々に音楽の楽しみを共有できたらと願っております。

 一般的に、お子様にピアノを始めさせる時にとりあえず様子を見てみようと言った感じで教室や先生を探してしまったりしていませんか?ジュリアード音楽院、ウィーン国立音楽大学、イギリスの王立音楽院など欧米を代表する音楽院では、ハイレベルな早期教育を目的とした子どものためのコースがありますし、モスクワではキーシンやトリフォノフを輩出したことでも知られるグネ−シン音楽学校という英才教育を目的とした音楽学校があり、昔から子どもの将来の可能性の決め手となる基盤作りに力を入れています。そこで子供達は世界レベルの練習曲に頼らない「正しい」音楽教育を受け、才能のある子たちは小さい頃から著名なピアニスト達のもとでそのノウハウを学ぶこともできます。リシュモアにゆかりの深い巨匠イェルク・デームス先生も生前、ピアニストになれるかどうかは幼い頃に決まってしまうと言っていました。どれくらい早く基盤を固めるべきかはケースバイケースだと思いますが、初めから指の運動だけではなく、音楽的な感性を育てる教育を受けているか否かがその子の将来の可能性を左右する1番の原因である事は間違いない事だと思います。

 大人の方では、ただただ音楽を心から楽しみたいと思う方々もたくさんいらっしゃると思います。音楽を楽しむのに早い、遅いはありません。偉大な作曲家たちが私たちに数知れぬ素晴らしい作品を残してくれていますが、それは必ずしもプロの演奏家のためだけに書いているわけではありません。彼らの音楽に共鳴し、一人でも多くの人々がその曲を愛し、楽しんでもらえる事を願って作曲しているはずです。ブランクを経て再開される場合は、もう一度基礎から学びたい方、自分の持っているものをいかに生かして弾けるようになるか探ってみたい方々など様々だと思います。けれども最終的なゴールは音楽の内面的要素を見つけ、考え、吟味して、音楽を心底楽しみたいという事だと思います。

 ヨーロッパで始まった伝統的な音楽を学ぶ時に、どうしても日本とヨーロッパの違いを考えなければいけないと思います。そこには言語からくる影響や教育方法の違いなどももちろんありますが、私が日本に移住して気がついたのは「響き」の違いが何よりも大きいと思った事です。音楽は空気の振動から創られるものなので、響きというものは当然とても大切になってきます。リシュモア音楽院では、すべてのレッスン室に響きを重視した防音施工が施され、世界の名器といわれるブリュートナーやベーゼンドルファーをはじめ、グロトリアンやザウターなど、ヨーロッパの一流ピアノが設置されています。また、ピアノはすべてピアノクリニックヨコヤマによるヨーロッパ伝統の調律が施され、各メーカーのピアノ本来の豊かで伸びやかな音色が引き出されています。響きのある空間と音色豊かな音色で音を感じ、耳を育てる環境がそろっています。

 また、リシュモア音楽院では何よりも学ぶ意欲を尊重し、それぞれの生徒さんが夢や目標に近づけるよう柔軟なシステムをご提供しています。発表会や各種イベントでお互いを高めあい、お互いの成長を喜び合える機会もあります。

 創立者の横山ペテロさんが掲げてきた『生涯音楽を愛し、音楽のある豊かな人生を送って頂きたい』という信念と、リシュモアに在籍する素晴らしい講師たちとともに、一人でも多くの皆さんに音楽を通してお役に立つことができれば幸いです。

リシュモア音楽院
音楽監督 長島達也




代表者ご挨拶
English version

 中学1年生の時、生まれて初めて生のオーケストラを聴きました。当時所属していた吹奏楽部の先生が、部員全員に最前列の学生席を用意してくださったのです。会場は熊本市民会館。指揮者ヴァ―ツラフ・ノイマン率いるチェコフィルハーモニーオーケストラでした。

 ドヴォルザークの『新世界より』。その最初の音を聴いた瞬間から、それまで体験したことのない衝撃的な感動が全身を貫いたのを今も鮮明に覚えています。13歳の自分には抱えきれない程の強い感情でした。圧倒的な感動の渦に包まれ、溢れ出る涙を拭う事も忘れて音楽に浸りました。またそれは、新しい人生の扉が開いた瞬間でもありました。
 13歳で幸運にも体験した、あのとてつもない感動は、その後の人生にも大きく影響しました。以来、素晴らしい音楽に触れるたびに生きるエネルギーが湧き、時にはなぐさめられ、どれだけ音楽の力に助けられたかわかりません。

 クラシック音楽でしか得ることが出来ない、特別な感動があります。それは、この世の生きとし生ける者全てが魂の奥深くで無意識に求めている、絶対的な感動ともいえるものです。クラシック音楽を聴いたり奏でたりする中で、突如として遭遇します。そしてこの未知なる感動は、繰り返されるたびに心身を成長させ、充実させ、人生を何十倍にも豊かにしてくれます。
 音楽の真の喜びをたくさんの方に知っていただき、生涯にわたって音楽とともに豊かな人生を歩んでいただきたい。この想いこそが、リシュモア音楽院の原点です。

 せっかく音楽を始めたにもかかわらず、本当の喜びを知る前に離れていってしまう方があまりにも多くいらっしゃいます。長年、調律師として様々なお客様と接する中で、その理由にも接してまいりました。どんな先生に習うかが、その後の音楽との関わり方に大きく影響します。
 音楽の講師に必要なのは、レベルの高い音楽大学卒業という経歴だけではありません。大切なのは、素晴らしい音楽性と演奏技術は当然のことながら、音楽を継続して楽しませる力、そして、個々の生徒さんの習熟度だけでなく、その立場や心の機微にまで寄り添いながら指導を進めることが出来る、温かく柔軟な人間性です。このような講師のもとで音楽を学ぶ人の多くは、音楽から離れることはありません。仮に事情があって離れる期間があったとしても、必ずまた再開され、再び音楽とともに人生を歩んでいかれます。続けるか否かは、音楽の真の喜びを一度でも味わった人と、そうでない人の違いでもあると思うのです。

 リシュモア音楽院には、上記の内面的要素を満たすと同時に、”聴く人を感動させる演奏が出来る理想の講師”だけが在籍しています。楽譜を紐解いて解釈し、音で表現するという本当の意味での音楽をお伝えし、音楽の本当の喜びを味わって頂きます。「ここはゆっくり弾きましょう」ではなく、「ここをゆっくり弾くのはなぜか」を教えてくれるレッスンです。
 さらに、個々の生徒さんに合わせた様々なアプローチで音楽を聴く耳や感受性を育て、より早い段階で名曲が弾けるようレッスンを進めてまいります。早く上手になればなるほど演奏は楽しくなり、それはさらなる上達にも繋がり、結果的に生涯音楽を愛し続けることにも繋がるからです。

 レッスン室には、全室ヨーロッパ製ピアノを完備しています。ピアノ調律も、ヨーロッパで伝統的に行われている技術を施しています。国産ピアノや日本特有の調律方法では引き出すことのできない音の世界があります。ヨーロッパの大聖堂で聴くコーラスのように、音が長く伸び、気持ちよく響き、色彩豊かな音色が楽器から引き出せるようになるのです。西洋音楽を学ぶ上で、本場ヨーロッパの音色は不可欠です。

 理想の音楽教室を追及し続け、2022年4月で開校24周年を迎えます。
特に大人の生徒さんは、開講当初から通ってくださっている方も多く、評判を聞いて県外から通われる生徒さんも年々増えてまいりました。年に一度の発表会では、音楽ホールの舞台で、お一人お一人が個性溢れる豊かな音楽を奏でてくださいます。懇親会ではいつもほのぼのとした雰囲気の中、生徒さん同士が仲良く交流されています。生徒の皆様がお互いに励まし合い、心から楽しんで音楽に向かわれているご様子が本当に嬉しく、毎回胸が熱くなります。
 これからも、多くの人が当教室で音楽の本当の喜びを知り、音楽のある豊かな人生を心から楽しんで頂けますよう、皆様に一層ご満足頂ける教室を目指してまいります。

 何かを始めるのに、早い、遅いはありません。何十年のブランクがあっても問題ありません。是非とも一歩を踏み出して、リシュモアに飛び込んでください。音楽を心底愛する講師たちとたくさんの仲間たちが、あなたをお待ちしています。


代表 横山ペテロ

 
     

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